でも次のような問題点がありました。
1. 電池室の蓋がない。
2. ミラーダンパーも遮光モルト(Moltopren®)も劣化してボロボロ。
3. ミラー周りはカビカビ。
4. ファインダーを覗くとモルトの大きな破片が這い回る。
5. レンズはカビカビ。
6. レンズのヘリコイドはガリガリ。
というような具合でした。
調べてみると電池室の蓋はNewFM2とは共通と分かったので、FGに取り付けて確認すると、電気系は問題なしと分かりました。ということは、前記の問題点を解決すれば使えるカメラになります。
早速、レンズ掃除の開始です。このレンズの分解は非常に簡単です。定石どおりに、前面の化粧リングを外して前玉を取り出し、掃除しました。
後玉もレンズ止めネジを緩めると外れるので、容易に後玉の掃除もできました。
そして後ろ側からヘリコイドの螺旋が見えるので、グリスアップしました。
さらに絞りリングの摺動部分にも薄くグリースを付けました。
これでレンズは生まれ変わりました。
またまた病気が出て昔のカメラを格安で入手しました。
リトルニコンと称される内の一つで1982年に発売された『 ニコン FG 』です。一眼レフにもかかわらずボディは490gと非常に
軽い。レンズは50mmF1.8Sがついています。このレンズを含めても665gです。軽い。
積年の汚れが澱となってこびり付いていました。例によって、一生懸命掃除した結果、見違えるように綺麗になりました。掃除の結果、使用感のないカメラとわかりました。擦り痕がほとんどありません。きっと長年しまわれていた物だったのでしょう。
フォーカススクリーン
固定ネジ
デジタル一眼レフでレンズの試し撮りをしました。添付の写真のようにきれいに撮れています。いずれも絞り開放です。
そしてFGで撮った結果が次です。光の漏れはなく、適正露出で撮れました。カメラ本体は完璧に動作しています。
腕が悪いせいかデジタル一眼レフでよりもかなりぼけた感じがします。また空や海の色にノイズが乗っているようです。フィルムスキャナー にも問題があるのかも知れない。